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ルルは今日も元気。今日はルルのことをお話しします。
ルルには生涯最大のライバルと言うべき相手がいるんだけど、
ルルはそいつのことが大大大大ーーーーっきらい!!!!!
そりゃあ、人間の中では美形と言う奴かも知れないけど。
人間にしては強いほうだと知っているけど。
でも、マリアを取るんだったら話は別だもん!
マリアはルルのだから取っちゃ駄目なの!
話は数日前、いつものように家でお留守番をしていたとき。
今日はお友達とお出かけしないから、買い出しに出かけてたの。
なのに、なんでアイツと一緒なの。
「ミャア~~~~~~」
「ただいま、ルル。お留守番ご苦労様」
「おや?マリア。君はいつから猫を飼い始めたんだい?」
「最近だよ。元は野良猫で、ちょっとかまったら離れなくなったから
仕方なくだよ」
「名前はなんて言うんだい?」
「ルルだよ。ルル、こいつはアジアン。
客じゃなくて変態バカストーカーだから無視して良いよ」
「フッ、違うよ。マリア。ボクは君を守る騎士さ、マイ・スウィート」
己の世界に入り始めたアジアンの足下にルルが近寄っていく。
少しだけ助走をつけると一気に飛び上がった。
そしてねらいを外すことなく懇親の一撃を込める。
いわゆる猫パンチ。だが、そんな生やさしいものじゃなかった。
バリッ
そんなかすかな音が響き渡った。
「アタタ・・・キミはずいぶんと容赦がないんだね」
「フギャア」
ルルは威嚇するように毛並みを逆立てている。
どうもアジアンを敵と認定したらしい。
飼い主の敵は敵?と思ったかどうかは定かではないが、
ルルはある危機感を募らせていた。
“こいつはマリアを取る奴だ”
生後わずか数ヶ月。
この小さな子猫は生涯の最大の敵を認識した。
ルルはひとまず攻撃を終えるとマリアの足下から離れようとしない。
そしてひとたびアジアンが近づこうとすると全身全霊を持って阻む。
このとき、お互いに共通の認識が生まれる。
“こいつは邪魔だ”
猫相手に真剣に戦っているアジアンと、あくまでも主を守ろうとする子猫。
前代未聞の戦いが始まろうとしていた。
「二人ともいい加減にしてよ。喧嘩するんだったらでてってね。
特にアジアンは招いたつもりも呼んだ覚えもないから。
あんまり騒ぐと強制的に出て行ってもらうから。
それと、ルル。
変なものがうつっちゃ駄目だからこの変態に近づいちゃ駄目だよ。」
「マリアーーーーーーーーーー!!!!」
「ミャアン♪(ふ・・・ルルの勝ちよ)」
どうやらマリアはこいつのことが嫌いらしい。
でも何度も助けられたりしてるから、そうすげなくも出来ないらしい。
人間って複雑。
あ、マリアに怒られて今度は部屋の隅っこでのの字書いてる。
なんだかものすっごくうっとおしい。
相手するのも飽きちゃった。
こう言うときはお気に入りのクッションの上でゴロゴロ。
う~ん、これでマリアが撫でてくれたら最高だけど・・・・
台所にお茶入れに行っちゃったから駄目かあ。
「マリアにかまってもらえなくてつまらなそうだね。」
む?こいつルルの言ってることがわかるのかな。
・・・まさかね。たまたまだよ。
「どうやらキミとボクはライバルらしい。」
ま~ね。なんだかそう言う事みたい。
でもマリアの事が好きな人はもう一人いるけどね。
マリアそっくりなあの人。ある意味私以上にマリアのことが好きみたい。
ちょっとだけ嫉妬しちゃう。
私の知らないマリアを知っているから。
「キミの知ってるマリア。ボクの知ってるマリア。違うのは当たり前だよ。
その人のことをどう思っているかは人それぞれだからネ。
でも、キミと共通するのはマリアが好きだって事。
それだけはお互いに認めれる。」
知ってるもん。ルルはマリアが好きってだけで十分。
マリアもルルのこと好きでいてくれるから、ルルはそれだけでいい。
「お互いがんばらないとネ。」
でも、ルルはマリアを取る奴は嫌いだからあなたとなんか仲良くしないもん。
「残念だヨ。ボクはキミと仲良くしたいのにネ。」
・・・なんで?
「キミがマリアの家族だからさ。」
「・・・アジアン、何独りでブツブツいってるのさ。」
「いやあ。独りじゃないよ。ルルと話してたから。」
「ふ~ん、いつのまに仲良くなってたんだか。
ほら、ルル。お土産の果物だよ。」
マリアのお土産を頬張りながら、私もちょっとだけ考えた。
私はルル。マリアが好きな子猫。
マリアを追いかけ回しているアジアンが嫌い。
でもマリアのお友達は結構好き。
そして追加。私はマリアの家族のルル。
うん、なんだか良い響き。
ちょっとだけアジアンに感謝してみる。
でも、マリアはそう簡単に渡さないんだから!
とりあえず今日のところはクッションの上で寝ころんでましょ。
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